卒論がやり直しになる?やり直しにならないようにするべきこと。
卒業論文(卒論)は、大学生活の集大成ともいえる大事な課題です。しかし、最悪の場合、「やり直し」を命じられる こともあります。
「せっかく書いたのに…!」という事態を避けるためには、事前にやり直しになりやすいポイントを把握し、適切に対策をしておくことが重要です。
本記事では、卒論がやり直しになる原因と、事前に防ぐための対策を詳しく解説します。
1. 卒論がやり直しになる主な原因
卒論がやり直しになる理由はさまざまですが、特に多いのは以下の5つです。
❌ ① 研究の目的やテーマが不明確
卒論の出発点である「研究の目的」や「テーマ」が不明確な場合、指導教員から「何を言いたいのかわからない」と指摘されることがあります。
📌 ありがちな例
研究テーマが広すぎる(例:「日本経済の問題点」→ 広すぎる)
目的が漠然としている(例:「〇〇について調べました」→ なぜ調べたのかが不明)
✅ 対策
テーマを具体的に絞る(例:「2020年代のスタートアップが日本経済に与える影響」)
目的を明確に書く(例:「本研究では、〇〇の影響を定量的に分析することを目的とする」)
❌ ② 先行研究を調べていない or 参考文献が不適切
卒論は新しい知見を加えることが求められます。そのため、過去の研究(先行研究)を調べずに書くと、「すでにある研究と同じ」「独自性がない」と指摘される可能性があります。
また、Wikipediaや個人ブログなどの学術的に信頼性の低い情報源を使うと、「参考文献として不適切」と判断され、修正を求められることもあります。
✅ 対策
Google ScholarやCiNiiなどで信頼できる論文や書籍を探す
参考文献をリスト化し、適切な引用スタイル(APA, MLAなど) を守る
研究の新規性を示すために、先行研究との違いを明確に説明する
❌ ③ 文章が論文の形式になっていない
卒論は論理的で明確な文章を書く必要があります。
しかし、以下のような文章は「論文として適切でない」と判断され、修正を求められることがあります。
📌 ありがちな例
主観的すぎる(例:「私はこう思う」「このデータはおかしい」)
口語表現が多い(例:「やっぱり」「めっちゃ」など)
まとまりがない(論点が飛びすぎる)
✅ 対策
「です・ます」ではなく、「である調」に統一する
主観ではなく、客観的な表現を使う(例:「データを見る限り、〇〇の傾向が見られる」)
論理的な構成を意識する(序論→本論→結論の流れを明確に)
❌ ④ データや分析方法が不十分 or 間違っている
特に、実験や統計分析を含む卒論では、データの正確性が重要です。
データの収集方法や分析方法が不十分だったり、計算ミスがあると「データの信頼性が低い」と判断され、やり直しになることがあります。
✅ 対策
データの出典を明記する(一次情報が望ましい)
計算ミスがないかダブルチェックする
統計分析の場合、適切な手法を選び、結果を正しく解釈する
❌ ⑤ 剽窃(ひょうせつ)チェックに引っかかる
多くの大学では、卒論の提出時に**剽窃チェックソフト(Turnitin, iThenticate など)**を使い、コピペの割合をチェックしています。
意図的でなくても、引用の仕方が不適切だったり、文献を参考にしすぎて自分の考察が少なかったりすると、剽窃とみなされてやり直しになる可能性があります。
✅ 対策
引用は適切に(出典を明記し、APAやMLAなどのルールを守る)
他人の文章をそのまま使わず、自分の言葉で要約する
提出前に剽窃チェックツールを使い、自分で確認する
2. やり直しにならないために事前にできること
✅ ① 早めに指導教員に相談する
指導教員のチェックを受けずに進めると、最後に大きな修正を求められる可能性 があります。
定期的に指導を受け、方向性がズレていないか確認しましょう。
✅ ② 目次・構成を先に作る
いきなり本文を書かずに、目次(章立て)を先に作ると、論理的な流れが整理され、書きやすくなります。
📌 卒論の基本構成例
序論(研究の背景、目的、意義)
先行研究の整理(過去の研究との違い)
研究方法(データの収集・分析方法)
結果と考察(研究の成果、データの解釈)
結論(まとめ、今後の課題)
✅ ③ 余裕をもって書き始める
「締切ギリギリ→大急ぎで書く→ミス連発→やり直し」 のパターンに陥らないよう、計画的に進めることが大切です。
最初のドラフトは2〜3週間前には完成 させ、見直す時間を確保しましょう。
3. まとめ
卒論がやり直しになる主な原因と、それを防ぐ対策を紹介しました。
🔹 テーマと目的を明確にする(研究の意義をはっきりさせる)
🔹 先行研究をしっかり調べる(信頼できる文献を使う)
🔹 論理的な文章を書く(客観的な表現を意識する)
🔹 データの正確性を確認する(誤った分析をしない)
🔹 剽窃チェックを通過する(適切な引用を心がける)
卒論は長い道のりですが、計画的に進めれば確実に完成できます!
ぜひ、早めの準備と適切な対策を行い、「やり直しゼロ」で卒業を迎えましょう!